迷い込んだお姫さま

……って、やっぱりあたし勇ちゃんに悪いことした……。


本当は女の子のメイド服より、男の子の服のほうが着たかったのかもしれない。


「勇ちゃん本当にごめん!」


もう一度謝ったけど、勇ちゃんはやっぱり優しい表情で首を振ってくれる。


「大丈夫だから。どっちの格好もしたかったから。」


頭を撫でてくれる勇ちゃんにあたしは抱きついた。


「ごめんね、ありがとう。」


すると勇ちゃんはクスッと笑って、


「頑張ろうねー。」


と言ってくれた。