彼が何を言っているのかわからない。



「俺・・・今、会社を建てようとしているんだ。
それには、いろいろと金が必要で・・・」


「・・・・・・」


「愛美のお父さんってお偉いさんだろ?」


「そんなに偉いわけじゃないけど・・・」


「お父さんに頼んでくれない?
お金を貸してくれないかって・・・。
会社が成功すれば、ちゃんと借りた金は返すし、愛美にもいい暮らしをさせる!!
なぁ、俺と付き合おう!愛美のこと好きだからさ!!」


「・・・亮祐「ふざけんな!!」


私が口を開いたと同時に万里紗の声がした。


車で私のことを迎えに来たんだ。


足早に私たちの元へ来ると・・・



パシンッ――――――


亮祐の頬を叩いた。



「遠くから話を聞いてたら、『お金を貸してくれないか』!?
ふざけんさ!!愛美のこと好きとか言っといて、本当は金目的なんでしょ!!そんなことで愛美を利用しようとしないで!!」