神様がもし、いるならば、 私のことが嫌いなんだと思う。 わざわざ、篤真に出会わせて、 一緒に行動させ、 好きになったと分かったら 別れさせる。 こんな運命を作ってしまう神様は 悪魔だ。 「すいません…」 「いや、今日は帰った方がいい。 家の方が好き勝手に泣けるだろう?」 「はい、失礼します」 軽く会釈をして、私は玄関からでた。 「…好きだよ、篤真」 そんな言葉も空へ行くことなく消えた。