【先生×生徒シリーズ】ある日突然、パパになった俺の物語





「あと、それから……」



まだ、あるのかよ。



「週に1回、水曜日はお弁当の日なので、お弁当を宜しくお願いします。あとは遠足とか運動会もお弁当がいります」


「えっ?お、お弁当、ですか?」


「はい!」



綾瀬先生は元気よく返事をしてニッコリ笑った。


そんな素敵な笑顔を見せられても……。


一人暮らしとは言え、自炊なんてほとんどしないし、ましてや子供の弁当なんて……。



「わかりました……」


「以上で終わりますが、何か質問はありますか?」


「…………いえ、ありません」



もう疲れ切っていた。


どっと疲れが襲ってきた。


早く帰って寝たい。



「蒼太くんの様子を見て行かれますか?」


「えっ?」


「蒼太くんの様子を……」


「あ、あぁ、はい……」



うわぁぁぁ!何で断らなかったんだよ。


何で“はい”なんて返事すんだよ。


俺はバカか。