【先生×生徒シリーズ】ある日突然、パパになった俺の物語





「ご結婚は?」


「いえ、今まで一度も……」



園長先生の隣に座っている綾瀬先生は、さきほどから一言も言葉を発せず、ノートに何か黙々と書いていた。


多分、俺と園長先生の会話をメモしてるんだろう。



「お仕事は?」


「高校で生物を教えてます」


「まぁ!学校の先生でしたか!」



さっきまでニコリともしなかった園長先生は俺が教師だと知ると顔をパァと明るくさせた。



「えぇ、まぁ、見えないですか?」


「えっ?あ、いや……その、夜のお仕事をされてるのかと……」


「ホストとかですか?」


「えぇ、まぁ……。失礼しました」



園長先生が頭を下げる。


そう言われてるのは慣れてるからいいんだけどね。


初めて会った人に教師だと言うと、大抵は驚かれるし、生徒にも教師よりホストの方が似合うとか言われてるし。


俺はチャラく見えてホスト顔をしてるらしい。


学校では白衣を着てる至って真面目な教師なんだけどね。