「おはようございます」
俺は先生に挨拶した。
「おはようございます。蒼太くんの、お父さんですよね?」
年配の先生がそう聞いてくる。
首からぶら下げた名札には“園長先生”と、ひらがなで書いてある。
この人は園長先生だったのか。
「えーっと……まぁ……」
はっきり“はい、そうです”と言えない俺は自分の中で、蒼太の父親だと認めたくないっていうのが少なからずあるんだろう。
「お時間、大丈夫ですか?」
「はい」
「こちらへどうぞ?」
俺は園長先生に園舎の中に入るように言われた。
蒼太が俺を見る。
それに気付いた、もう1人の先生が蒼太にみんなのところで遊ぼうと言ってくれて園庭に連れ出してくれた。



