「あのねぇ、ゆみせんせーは優しくて好きなんだよ」
蒼太はそう言って俺を見た。
「へぇ、蒼太は、ゆみ先生が好きなのか?」
「エヘヘへ」
照れたように笑う蒼太。
「でもね、ゆみせんせーはメッ!したら怖いんだよ〜」
「そうなんだな」
ゆみ先生は怒ると怖いらしい。
それから蒼太は保育園のことをいろいろ教えてくれた。
車を走らせること約10分。
蒼太の通う保育園に着いた。
保育園の園庭では子供達の遊ぶ姿が見え、賑やかな声が聞こえてくる。
駐車場に停めた車のエンジンを止め、蒼太を車から降ろした。
手を繋ぎ、保育園の門を入った。



