「紅茶でいいか?」
ダイニングテーブルの椅子に座った今井にそう聞いた。
「あ、はい。でもお構いなく」
俺は電気ケトルに水を入れてスイッチを押した。
2つのマグカップに紅茶のティーバッグとインスタントコーヒーをそれぞれ入れる。
お湯が沸き、マグカップにお湯を注いで、それを持ってダイニングに行った。
テーブルの上にマグカップを置く。
「静かですね……」
今井はマグカップを手にしてそう言うと、リビングに目をやった。
「あぁ……」
俺もリビングに目をやる。
蒼太が来る前は、静かな部屋が当たり前で。
蒼太が来てからは部屋の中は蒼太の笑い声で溢れていた。
そこには当たり前の毎日があって、ずっと続くもんだだと思っていた。



