その時、玄関の呼び鈴が鳴った。
誰だよ……こんな時に……。
俺は席を立ち、リビングのドアの横にあるインターホンの通話ボタンを押した。
「はい」
『宅配便です』
「はいはい、今出まーす」
インターホンの通話ボタンを切って玄関に行く。
後ろから蒼太もついて来る。
玄関を開けると若い男の宅配業者が立っていた。
朝から眩しいくらいの爽やかな笑顔の宅配業者。
「こちらがお荷物になります」
そう言って渡されたのは大きなダンボール箱1個。
差出人は……。
綾菜だ。
俺宛に綾菜から荷物?
何だろう……。
「こちらにサインお願いします」
「はいはい、ここね」
俺は宅配業者から渡されたボールペンで指定されたところに名前を書く。
それを宅配業者に渡した。
「ありがとうございました!」
「ご苦労様」
玄関を閉めて、ダンボール箱を持ってリビングに戻った。



