今井の家に帰ったら、玄関までお姉さんが出迎えてくれた。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
「いえいえ」
お姉さんはそう言って笑顔を見せてくれた。
いつも無表情の今井とは正反対で、ニコニコしている今井のお姉さん。
「蒼太くんね、遊び疲れちゃって寝ちゃったんですよ」
「そうですか」
まぁ、時間的にはいつも寝てる時間だからそうなるよな。
「起こすのも可哀想だから、今日はこのまま、うちに泊まらせてあげて下さい」
「えっ?でも、それはご迷惑じゃ……」
「いいんですよ。2人も3人も変わらないし、明日は私も1日家にいますしね。それに蒼太くん、とーってもおりこうさんで可愛いし」
「先生、私もそうしたらいいと思います」
今井もそう言ってきた。
「でも……」
「今日は1人で今後のことをゆっくりと考えて下さい。答えはすぐに見つからないかもしれないですが。明日、お仕事帰りに迎えに来てくれたらいいので」
「いいのか?」
「はい」
「じゃあ、お願いしようかな……」
俺は今井にそう言ったあと、お姉さんの方を向いた。
「ご迷惑をおかけすると思いますが、宜しくお願いします」
そう言って今井と今井のお姉さんに頭を下げた。