蒼太も懐いてる様子で、俺から離れると今井のお姉さんに抱きついた。
「香恋さんの担任をしております、深山です。お世話になっております」
俺はそう言って頭を下げた。
「香恋の姉の香奈(カナ)です。こちらこそ、香恋がいつもお世話になっております」
今井のお姉さんもそう言って頭を下げた。
大学生だと聞いていたけど、今井と同じで落ち着いた感じの女性だ。
「先生?時間あります?」
「えっ?うん、まぁ……」
「お姉ちゃん?子供たちを見ててもらっていい?」
「いいよ」
今井のお姉さんはそう言って、今井に優しい笑顔を見せた。
姉妹仲は悪くないみたいだな。
「先生、ちょっと出ましょう。コートを取って来るので待ってて下さい」
今井はそう言ってリビングに戻った。
コートを着て、玄関に戻って来た今井はブーツを履く。
「先生、行きましょう」
「えっ?」
行くって、どこへ?
そう聞く前に、今井は玄関を出てしまった。
俺は今井のお姉さんに頭を下げて、今井の後を追うように玄関を出た。



