紅茶を淹れ、リビングに戻り、今井の前にマグカップを置いた。 「ありがとうございます」 「あ、うん……」 今井はストレートで紅茶を飲む。 「実家から野菜を沢山送って来てくれたから、良かったら持って帰って?」 「はい、ありがとうございます」 「うん……」 そこで会話が途切れて沈黙が続く。 リビングには、子供たちの賑やかな声だけが響いていた。