外に出ると、ムンとした暑さに襲われ、汗が一気に噴き出した。
カフェに入った時には明るかった空は、陽が落ち真っ暗になっていた。
「じゃあ、気を付けて帰れよ」
「うん……」
綾菜はそう返事をして、俺に背を向けると駅の方に向かって歩き出した。
俺は綾菜と反対に保育園の方に向かって歩き出す。
スマホを見ると、今井からのメールを受信していた。
夏祭りも終わって、蒼太を今井が家に連れて帰って来れてるみたいだ。
俺は、駐車場に行く途中にあったケーキ屋に入り、ケーキを何個か買って、それを持って、蒼太の待つ今井の家に向かった。