「なぁ、今井?」
「なんですか?」
「今井は、いつからここで弁当を食べてるんだ?」
「1年生の時からですが、それが何か?」
今井はこちらを見ようとしないで淡々とそう答えた。
「友達と一緒に食べたりしないのか?」
「友達はいません」
「えっ?」
「友達なんて煩わしいだけです。1人でいるのが気楽でいいです」
「そっか……なんかゴメン……」
確かに今井はいつも1人でいる事が多い。
1年、2年の時はどうだったか知らないけど、担任になった今、今井をよく見る機会が増えて、その時には教室でも1人で座って本を読んでるのを見かける。
教室にいる生徒が今井に声をかけることもなく、今井から他の生徒に声をかけることもない。
他の生徒から見たら今井は、まるで空気のような存在なのかもしれない。



