「あなたねぇ、すみません。とか申し訳ありませんって謝れないわけ?ケガをさせたんですよ!わかってます?」
座った途端に、れいなちゃんの母親は興奮気味にそう捲し立てた。
「とりあえず落ち着きませんか?」
俺はそう言って笑顔を見せた。
けど……。
「はぁ?うちの子はケガをさせられたんですよ。落ち着いてられますか?てか、おたくは片親なんでしょ?いろいろ複雑な家庭のようで。だからろくに教育も出来てないから子供が乱暴になるんですよ」
「それは今関係ないじゃないですか」
だから何だってんだよ。
それは、テメェの偏見だろうが。
片親だって、ちゃんとやってる人もいるんだよ。
仕事して、子育てして。
何で、テメェにそこまで言われなきゃいけねぇんだ。
俺は蒼太と暮らし始めて数ヶ月しか経ってない。
だから俺のことはいくらでも悪く言えばいい。
だけど綾菜と蒼太は……。
綾菜と蒼太が悪く言われてるようで腹が立って仕方がない。
俺はギュッと拳を作り怒鳴りたいのを必死に堪えていた。



