【先生×生徒シリーズ】ある日突然、パパになった俺の物語





「お電話代わりました。深山です」


『お忙しい中、申し訳ございません。◯◯保育園の綾瀬です』



今井の言ったことが的中した。



『あの、今よろしいですか?』


「はい」



何を言われるのか、内心、胸がドキドキしていた。



『実はですね、蒼太くんがお友達とケンカしまして……』


「はぁ……」



子供同士ならケンカなんてよくあることだろ?


最近はそんな事でいちいち電話してくるのか?



『相手のお子さんが、その、ケガをしまして……』


「えっ?」


『相手の親御さんが保育園に来て、深山さんと話し合いたいと……』


「相手のお子さんのケガは?」


『大したことないです。腕にちょっとだけ引っ掻き傷が出来たくらいで……』


「そうですか」


『あの、大変申し訳ないのですが、これから保育園に来て頂けませんか?』



相手の子の親は仕事をしてないのか?


うちは加害者側になるわけで、相手が来いと言ってるから行かないわけにはいかない。


でもな……。