交番を出た俺と今井は駅前の道を並んで歩いた。
蒼太は泣き疲れたのか、俺に抱きついたまま寝てる。
無言で歩く俺と今井。
周りからはどう見られてるんだろう。
今井は目立つ生徒ではないけど、でも他の生徒と比べると大人っぽい。
だから周りからは夫婦に見られてるんだろうか……。
って、俺は何を考えてるんだ。
今井と夫婦なんて。
そんなことを思いながら、俺の胸はドキドキとしていた。
「あ、あのさ……ありがとうな……」
俺は隣にいる今井にお礼を言った。
「いえ……」
今井は少しだけ俯き、呟くようにそう言う。
それから、また沈黙が続いて……。
何か話さなきゃと思うけど、何を話していいのかわからない。
ただ、無言で歩くだけ。
もうすぐマンションに着いてしまう。



