小さな男の子は駅には来てないと駅員は教えてくれた。
少しの望みが絶たれてしまった……。
蒼太、どこ行ったんだよ。
お願いだから無事でいてくれ……。
「今井、悪かったな……」
「いえ……」
「あとは1人でなんとかするから、もう帰っていいぞ。送って行けなくてゴメンな。気を付けて帰れよ?」
俺はそう言って、力無く笑った。
「帰りません」
「はっ?」
「先生が私に助けを求めて来たんです。だから蒼太くんが見つかるまで、私は帰りません」
「今井……」
「助けを求めて来たんだから、先生も私を頼って下さい。それでも帰れと言うなら最初から私に助けを求めないで下さい」
「…………ゴメン」
俺は今井に頭を下げた。
今井の言う通りだ。
警察に電話しようとして、気が動転していたとは言え、俺は今井に電話して助けを求めた。
なのに俺は……。
今井の好意を踏みにじることをしてしまった。
「交番に行きましょう」
「そうだな」
「とりあえず、この東口の交番に行って、いなかったら西口の交番に行きましょう」
「あぁ」
蒼太、頼むからいてくれ。
俺と今井は東口の交番に向かって走った。



