蒼太は“ひぃ”と小さい声を出して、手で自分の頭を庇った。


叩かれると思ったんだろう。


俺は蒼太を抱き上げてる。


“ビクビク”と肩を揺らしながら俺の首に抱きつく蒼太。


そのまま寝室に連れて行き、ベッドに寝かせた。



「………ゴメン、なしゃい」



目を伏せたまま蒼太は小さな声で謝ってきた。


俺は何も言えなかった。


どうして“パパもゴメン”と一言、言えなかったんだろう……。


そのうち蒼太から“スースー”と寝息が聞こえてきて、俺は静かに寝室を出た。