「……うわぁぁぁぁん!!!」
泣き出してしまった。
泣きたいのはこっちの方だよ。
「ママァァァ!!!」
ママという言葉に反応してしまう。
綾菜と電話で話した日のことが頭を過る。
「そんなにママのところに行きたかったら行けばいい!」
校長、園長、綾菜の言葉が一気に頭を駆け巡り。
イライラして蒼太にそんな言葉を投げつけていた。
蒼太は泣き止まない。
それどころか泣き声はどんどん大きくなっていく。
俺のイライラも大きくなっていく。
「お前さえ……」
そこまで行って言葉を止めた。
蒼太さえいなければ。
その言葉をグッと飲み込み、蒼太の側に行った。