外はすっかり暗くなっていて、保育園の駐車スペースには1台も車は停まってなかった。
園庭も暗く、教室も真っ暗で、職員室だけ明かりがついてる状態。
「遅くなって、すみません!」
駐車スペースから走っただけで息が上がる。
年少クラスから引続き、年中クラスも担任は綾瀬先生。
職員室には綾瀬先生と蒼太の2人だけだった。
「おかえりなさい!」
「すみません!」
俺は何度も頭を下げた。
「パパ!」
蒼太が走って来て、俺の足に抱きついてきた。
「蒼太くん、今日もいい子でしたよ」
「そうですか」
「これ、蒼太くんの荷物です」
「ありがとうございます」
綾瀬先生から蒼太の荷物を受け取った。
「あの、明日はこんなに遅くはならないと思いますが、明日も延長保育をお願いしていいですか?」
「はい。大丈夫ですよ」
「宜しくお願いします」
俺は再び頭を下げて、綾瀬先生に挨拶をして、職員室を出た。