午後から授業があり、放課後には入学式の準備、職員会議をしてから、やっと自分の仕事にありつけた。
時計に目をやると18時はとっくに過ぎている。
電話で延長保育をお願いしたけど、19時までに間に合うのか……。
「深山先生?さっきから時計ばかり気にしてますが?」
隣でパソコンのキーボードをパチパチ打っていた牧野先生がそう聞いてきた。
「あ、いや……」
「もしかしてデートですか?」
「…………延長保育を」
「延長保育?」
何も考えずに口走った言葉に牧野先生が驚く。
「…………あぁ、もしかして預かってる親戚のお子さんの」
「え、えぇ、まぁ……」
パソコンの画面に表示されている生徒調査表。
名前を覚えるために見ていたのを、牧野先生が画面を覗いてきた。



