「奏!!アンタも流を見習いなさい!!」


部屋の外から聞こえるヒステリックな声。


あーうるせー。


流とは俺の2つ下の弟のことだ。


俺はあれから勝つことの価値を見いだせなくなりスランプになって剣道をやめた。

そんな俺と入れ替わるように剣道を始めたのが流。


流もまた剣道の才能があった。


何もできない俺は用済みってことかよ。


昔の俺を扱うように大事にされている俺の弟。



ムカつく。