俺に勝る者はいない。 バシッ 「一本!!」 審判の高らかな声が会場に響く。 ワァァァァッ そして会場を包む歓声。 「やったわね!!奏!!」 「すごいぞ!!」 俺に興奮した様子で近づく、お父さんとお母さん。 俺は天才少年だった。 小学1年生。 剣道を初めて2年。 負けなし。 全国制覇なんてお手のもの。