「みんな〜!!行くよ!!」


翔太くんは可愛い笑顔を浮かべてそう叫ぶ。


翔太くんの声を合図に流れ出すのはテンポの早い音楽。

それに合わせてみんながキレッキレのダンスを披露。


そして奏くんのバク転!!


「すっすごーい!!」


パチパチパチッ


私は勢いよくたって拍手。


すごい!!

すごいよ!!みんな!!


なんか....


「アイドルみたい!!」


「あの〜、俺たちアイドルですけど?」


「うわっ!!?」


いつの間にか私の横に立っていた千尋くん。


さっきまでステージに立っていたのに....


うっすらと汗をかいている千尋くんは確かにさっきまでダンスを踊っていた。


「タオルねーのかよ?」


「タオル?ないよ。」


額の汗を服の袖でふいている千尋くんにそう答える私。


今日は遊園地ライブのリハーサルの日。

このためにこの遊園地を全部貸しきってるらしい。


吉佳さんが。


吉佳さんって一体何者なんだろう?


今日は土曜日で暇な私はみんなに(主に翔太くんに)強制的にここへ連れて来られた。


家事が本当はしたいのだが。