「ごちそうさま。美味しかった。」


にっこり笑ってそう言うと雪斗くんは食器を持ってキッチンに向かう。

私はと言うとソファーに置いてある雪斗くんの鞄を持って雪斗くんの方へ歩く。


「食器ありがとう。仕事頑張ってね。」


「うん。ありがとう。」


雪斗くんは私から鞄を受け取り玄関へ向かう。


「おせーぞ。雪斗。」


そこにいたのは千尋くんたち三人。

いつもここで雪斗くんや祐希くんを待っている。

けしてリビングには入って来ない。


「ごめん、千尋。行こう。」


雪斗くんは千尋くんたちに謝りながら靴を履いている。


「みんな今日も頑張ってね!!」


玄関に立って明るく元気にみんなにそう声をかける私。


いつもは無視だけで終わるんだけど....


「うざい。」


いつもと様子が違う翔太くんが口を開く。