「.....んっ。」


目を覚ますとそこにはみんながいた。


「あ!!起きた!!」


翔汰くんは安心したように笑い私の頭を撫でる。


「あの人は....っ。」


思い出しただけで吐き気がする。

思い出したくなかった。


「とりあえず帰ってもらった。」


千尋くんは不機嫌そうにそう言う。


なんで不機嫌そうなの?


「.....。」


だけど不機嫌そうなのは千尋くんだけではなかった。


みんな不満そうに私を見ている。


「話は吉佳さんから聞いた。お前、公園にいたんだろ?」


奏くんの言葉を聞いて黙る私。


それ以上は何も言わないで欲しい。

なのに.....。


「言えば楽になるって言ったのは美紀だよ。」


翔汰くんの寂しそうな言葉。


「美紀はズルい。自分のことだけ言わないとかズルいよ。」


雪斗くん。


「頼れって。」


祐希くん。


「強がんな、バカ。」



千尋くん。


みんなみんな私のために心配してくれている。


こんなにたくさんの愛に触れたのは初めてで。

だからこそ嫌われたくなくて。



涙が止まらないよ。



気がつけば泣いていた私。

ボロボロ落ちてそれは止まらない。