何これ?

あの子らがキラッキラに笑ってる。

キレッキレなダンスを披露してる。

うたを歌ってる。


この小さな箱の中で。


「あっ、あの彼はいったい....。」


やっとの思いで絞りだした台詞。


頭の中が混乱中。

パニック起こしてますよ、ええ。


「俺ら。ここで暮らしてる奴ら。」


「そっ、そうだよね。」


別人のように見えるけどやはり同一人物だ。

キラッキラに笑ってるけど彼らは我が家の息子さんたちだ。


「まー簡単に説明すると吉香さんは芸能事務所の社長さんで俺らはそこのアイドル。俺もみんなも吉香さんに拾われたんだ。吉香さんの頼みなら断ることなんてできねぇ。つーわけだ。」



よくわかってない私に簡潔に説明してくれる祐希くん。


拾われたって、ちょっと待って?

じゃぁ、彼らは.....


「息子さんではない?」


「そーだな。」



『私の家に住む子たちはみんな色々抱えていてね。』


私の頭に流れるのは吉香さんの台詞。


そーいうことか。