Side美紀



雪斗くんの震える声。


「この夢本当に嫌いで....」


雪斗くんの腕に力を入れる。


雪斗くん。

よく頑張ったね。


「もう、言ってもいいよ。言いたいことは言うべきだよ?一人で抱えないで。」


私も雪斗くんを抱き締める。


「行かないで。側にいて。」


雪斗くんの声はとても弱々しい。


やっと。

やっと言えた、雪斗くんの本音。


「雪斗くん。」


私は雪斗くんを強く、強く抱き締めた。