借金まみれのお母さんと僕は貧乏な暮らしをしていた。





「.....。」


小学校高学年。

昔からこの家の家事は僕がしてきた。

借金を返すためにずっと働くお母さんのために。


お母さんが恋しいときもあったけどもう慣れた。

今はこうして家事をやることによって少しでも支えになれればいいと思ってる。


ガチャッ


玄関の開く音はお母さんが帰ってきたことを知らせる。


「ただいま、雪斗。いつもありがとう。」


疲れた顔で笑って洗濯物をたたんでいる僕の頭を優しく撫でるお母さん。


こんな生活だけど僕は幸せだった。