「...っ。」


「何泣いてんだよ。」


泣く私の頭を自分の方へ引き寄せる奏くん。


「だって....」


『育児日記』と書かれたノートに書かれていたことは奏くんのこと。

お父さんとお母さんが交互に書いている。


小さいときの奏くんのこと。

剣道を始めたころの奏くんのこと。

初めての全国制覇。

奏くんの成長。

奏くんが剣道をやめたこと。


『10月12日、また奏に怒鳴ってしまった。思っていないことを言ってしまった。今の奏は全く楽しそうじゃない。私は奏に笑って欲しい。剣道をしていたあのときのように。どうすれば私の気持ちは伝わるのだろう?』


お母さんのお父さんの愛情を感じる内容。


子育てに奮闘している様子。