(10・31 AM11:27)


ハロウィンの準備をしていた春河家の電話のベルが家中に響き始めた。椿がコンロの火を止め、電話に出る。


「はい、春河です。」

「私、聖白百合学園大学事務室の西沢と申します。」


その電話は、正嗣と美佐子の母校であり、正嗣の勤務先でもあった大学からだった。椿はびっくりしながら、電話の対応をする。その姿を蓮流がタオルを頭にかけたまま後ろで聞いている。