「中学のとき、あたしも翔くん派だった」



「そうなのー!?あたしはやっぱりタクトくんかな~。優しいもん!」



タクトくん!?


それって、池上タクトくんのことかな。



話に入っていきたいのをグッと抑え、耳をそばだてる。








女の子たちはクスクス笑いながら、話に夢中になってる。



「ねえ、今日入学式で挨拶してた生徒会長、めっちゃカッコよくなかった?大人~って感じで」


「いえてる~!いいよね、先輩って。きっとモテるんだろうなあ」



――ドキッ!!