「あのっ……さっきは、ありがとうございました」



「別に……」



そう言って、すぐにまた歩きだす。



「ありがとうございましたっ!!」



後ろからお礼を言って、見てないだろうけど、とりあえず頭を下げた。









きっと……



ノーリアクションなんだって、思ってた。



だけど……そうじゃなくって。



あたしが頭を上げると、



藤くんは片手を上げて、あたしの言葉に応えてくれていた。