美術館の中はひっそりとしていた。 受付の人が怪訝そうにわたしを見ている。 なんだか、居心地が悪い。 特別展示場の入口は開いていた。 見上げるほどに高い天井。 王子様が現れそうって本気で思った。 わたしは美智子先生の腕にしがみついた。