「れ、廉っ…!」




「俺にはこいつしかいらない。」




廉は優しくあたしのこめかみにキスをした。




美智瑠さんは嫉妬に満ちた目であたしを見る。




「あたし…諦めないから。好きなんだもの、廉のこと」




「勝手にしろ。ただし、コイツには何もするな。するなら俺だけにしろ」




廉は低くそう言い、あたしの肩を抱いたまま美智瑠さんに背を向けた。




「廉……」




「俺ん家、行くぞ」




廉は優しくそう言い、車に乗り込んだ。




「廉、いいの?美智瑠さん……」




「いいんだ。樹里は気にすることないんだからな」




ポンポンと頭を撫でてくれる大きな手。




胸がきゅんとなる。




「廉……シたい」




「じゅっ…… 」




廉は驚いたような顔をしたけど、あたしは構わず彼の唇を奪った。