ロビーに出ると、真ん中の辺りで一組の男女がいた。 なんか……もめてるみたいだ。 「ねぇ、廉。あの二人って……」 「警護課のSPだな。スーツだし」 あぁ……SPの。 ってあれ? あれって……。 「離してよ!もうアンタなんか知らないっ!」 「待てよ、朱里!話せば分かる!」 そこでもめていたのは、あたしが以前、お世話になっていたSPの先輩…… 月島先輩と佐々倉先輩だった。