「廉、ここでは……」
あたしに覆い被さる彼の肩をぎゅっと握る。
廉は既に、あたしの活動着のボタンを外し始めている。
「なんだ?」
「な、なんだって……」
ここ、オフィスだよ!?
しかも、警視庁の……。
「なんだよ、用がないなら続けるぞ。」
「あっ、待って…!」
首筋に埋まった彼の顔を押し退ける。
顔を上げた廉は不機嫌そうな顔をしている。
「焦らすなよ、樹里。俺はもう我慢の限界だ」
「じ、焦らしてないもん////!とにかくここではダメ!誰か来たら嫌だもん」
あたしは彼の体をぐーっと押し返す。
廉は降参したように、あたしの上から退く。

