†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ


「廉、ここでは……」




あたしに覆い被さる彼の肩をぎゅっと握る。




廉は既に、あたしの活動着のボタンを外し始めている。




「なんだ?」




「な、なんだって……」




ここ、オフィスだよ!?




しかも、警視庁の……。




「なんだよ、用がないなら続けるぞ。」




「あっ、待って…!」




首筋に埋まった彼の顔を押し退ける。




顔を上げた廉は不機嫌そうな顔をしている。




「焦らすなよ、樹里。俺はもう我慢の限界だ」




「じ、焦らしてないもん////!とにかくここではダメ!誰か来たら嫌だもん」




あたしは彼の体をぐーっと押し返す。




廉は降参したように、あたしの上から退く。