「分かってる。分かってるけど…」




「なら……もうあのことを一人で背負い込むのはやめろ。お前一人が悪いワケじゃない」




廉は真剣な声で言う。




あたし一人の、せいじゃない…?




「樹里は岡田を守ろうとした。それだけでアイツはすげぇ救われたと思うがな」




岡田くんが…?




「あたし……ずっと後ろめたかったの。岡田くんだけが、あんな後遺症が残るような大怪我をして……あたしは無傷で……っ」




「……樹里」




「岡田くんに、恨まれてるんじゃないかって、不安で……」




「恨むわけないでしょ」




!?




後ろから聞こえた廉ではない声。




この声って……。




「岡田くん……」