「……?岡田?」




俺は足早に更衣室の中に入る。




「……っ…!」




岡田はビクッと肩を震わせ、俺を見た。




見ると……胸元を苦しそうに握り締め、額には脂汗を滲ませている。




はぁ…。
ったく、何やってんだよ。




「痛むのか?どうして黙ってた」




俺はズカズカと岡田に歩み寄り、顔を覗き込んだ。




「別に……大したこと、ない」




岡田はヨロヨロとベンチから立ち上がり、ミネラルウォーターのペットボトルを持つと、更衣室を出ようとした。




「お前さ、いつまで樹里に黙ってるつもりだよ」




俺はハッキリと言った。




お前のことでアイツがどれだけ苦しんでると思ってるんだよ……。