廉はあたしの右肩を押さえて、少し突いた。 「あっ、やぁ…」 一番欲しかった所に彼が伝わって、声が漏れてしまう。 「樹里、愛してる…」 「んっ…」 奥を満たされて、彼の熱い体温が愛しくなる。 彼の背中に爪を立て、愛しい人の熱を感じる。 「泣くなよ、樹里…」 「……っ…だって…」 優しく抱き締められて、涙が溢れる。 好きな人と抱き合えるなんて、幸せじゃない。 「声、我慢できないかも…」 「じゃあ、塞いでやるよ」 そっと塞がれた唇に、体が熱くなる。