「好き……」 あたしは小さく呟いた。 あたしの愛する人。 お願い、離れないで……。 「樹里……」 廉は寝ぼけているのか、あたしを強く抱き締めて名前を呼んだ。 「廉……」 お願い。 お願いです、神様。 これからも、この人の傍にいさせて下さい……。 あたしは強くそう願い、彼の腕の中で眠りについたーー…。