年末の、ある日の夕方。


最も気ぜわしい季節の、最も気ぜわしい時間帯。



現在通っているピアノ教室での最後のレッスンを終えた私は、イルミネーションが輝く街を自転車で通り抜け、家路を急いでいた。


年が明けたら新しい教室でのレッスンが始まる。