「嬉龍くん、隣だね!!」


「う…うん。」



椿ちゃん、凄く綺麗で制服も似合ってて

可愛いんだけど…


回りの男子からの視線が痛い。


又、これがイジメられる原因になる…。


これは…少しばかりの不幸かもしれない。



「はぁ――…。」



思わずため息が溢れた。

まさか、本当に桜ノ高校に来るなんて…。



そんなこんなで彼女は僕にベッタリ


くっついて離れなかった。



―――そして、昼休み…。



思った通り、男達が僕を屋上に呼び出し、

群れでやって来た。


これはヤバイな…。



「え…えと…何か用?」



僕が声をかけるとかなり不機嫌そうに



「お前、チビのくせにムカつく!!」



と僕の胸ぐらを掴んで殴ろうとしてきた。


が、しかし!!



「こら――っ!!」



と可愛い女の子の声が後ろから聞こえた。


僕の胸ぐらを掴んだ男は殴ろうとした手を

止めて、後ろを振り返った。



「えっ…椿ちゃん?」


「ウソッ…椿ちゃん来てくれたの!!」



男達が僕から少し離れて椿ちゃんに

ニコニコと笑いかけていた。


だけど椿ちゃんは僕に手を差し伸べて


「私の前でいい人ぶったってダメ。
イジメたらダメだよ!仲良く…ね?」


と男達にニッコリ微笑んで言った。