「うん。大切な人にもらったんだ」



「大切な人?」



「うん、大切な人」



私は岬の問いに頷くと、桜が咲き誇る窓の外に視線を移した。



『絶対未来でお前を見つけ出す。だから、待っててくれ』



別れの時に土方さんに言われた言葉。



「私、信じてるから…」



あの言葉の通り、必ず土方さんが私を見つけ出してくれるって…。



だから、早く私を見つけて出して…、――土方さん。