ピピピピピ――…。 「んン…」 枕元にある目覚まし時計を手探りで見つけ、止める。 再び眠気が来ないうちに身体を起こした。 そして、少し邪魔になって来た黒い髪をかき上げた。 「変な夢…」 変だけど、変じゃない。 あの声を私は知ってるから。 それにしても…。 「男の夢とか最悪…」 朝からテンション下がるわ…。 私は今日見た夢を頭の片隅に置き、不機嫌になりながら学校に向かった。