ようやく自分のアドレスを打ち直すと、後でメールしてね!と言って携帯を返してくれた。



「はーい!じゃあ、今日は本当にありがとね!またね!」



あたしは黒田くんにお礼をすると今度こそ歩き出した。



少し歩いて振り向くと、まだ黒田くんは見送ってくれていて



そんな彼に手を振ってから、すぐにあたしは佑輔の家に向かって走り出した。



限界の2つの意味……。



どうか黒田くんが教えてくれた、あたしの思いもつかなかったもう1つの



限界の意味であってほしい。



佑輔の気持ちがあたしから離れていませんように。