普段の冷静さに欠けていた私は


ペロンと張り付いていた求人広告をベリッと剥がすと


さっそく、そこに書いてあった連絡先へと電話を掛けた。


すると、今から面接をしたいと言うので


こうして今、私は急いで求人先のビルへと向かっている訳だ。










5階建てのそのビルは見た感じ普通だった。


見るからに怪しい所だと直ぐに帰ろうって思っていた。


けれど駅前の裏通りにあるそのビルは


1階には歯医者


2階には進学塾が入っていて


どっから見ても、とても普通のビルだった。


エレベーターを見つけれなかったので仕方なくビルの脇にあった階段を昇る。


息を整えながら、目的地らしい事務所のドアをノックする。


ドアには


㈲エアーピープル


って小さな札が掛かっていた。


『エアーピープルって言うんだ。会社名…』