アキさんは「あっそ」とだけ言って手に持っていた缶ビールを一気に飲むと
「じゃあ、どうして会いに行かないの?会社とか解るでしょ?それとも実家の場所教えてあげようか?」
と呆れたように言う。
えっ……
どうしてって…?
何故、リョウさんに会いに行かないのか…?
迷惑になるから?
それともこんな存在感の薄い私の事なんか忘れてるかもしれないから?
だから会うのが怖い?
ううん。
そんなことない。
会いたい。
リョウさんに今すぐにでも会いたいよ。
こんなにもこんなにも会いたいのに……
だけどーーー
少し冷静に考えてみる。
考えた私は、アキさんに答える。
「アキさん、ありがとうございます。だけどいいんです。」
「何がいいのよ?」
「きっと、今はそのタイミングじゃないんだと思います。」
「タイミング?」
「はい。リョウさんも私も今は、自分の目の前にある事を、まずはしっかりとやる時期なんだと思うんです。どちらも中途半端にしたくないというか……今は自分の気持ちよりも優先しなければいけない事があるというか……。これでも私、社長ですから。」
社長と自分で言ってて照れてしまう。
「ふうん、時期ねぇ…」
と言ったきり、黙ってしまったアキさん。
「じゃあ、どうして会いに行かないの?会社とか解るでしょ?それとも実家の場所教えてあげようか?」
と呆れたように言う。
えっ……
どうしてって…?
何故、リョウさんに会いに行かないのか…?
迷惑になるから?
それともこんな存在感の薄い私の事なんか忘れてるかもしれないから?
だから会うのが怖い?
ううん。
そんなことない。
会いたい。
リョウさんに今すぐにでも会いたいよ。
こんなにもこんなにも会いたいのに……
だけどーーー
少し冷静に考えてみる。
考えた私は、アキさんに答える。
「アキさん、ありがとうございます。だけどいいんです。」
「何がいいのよ?」
「きっと、今はそのタイミングじゃないんだと思います。」
「タイミング?」
「はい。リョウさんも私も今は、自分の目の前にある事を、まずはしっかりとやる時期なんだと思うんです。どちらも中途半端にしたくないというか……今は自分の気持ちよりも優先しなければいけない事があるというか……。これでも私、社長ですから。」
社長と自分で言ってて照れてしまう。
「ふうん、時期ねぇ…」
と言ったきり、黙ってしまったアキさん。



