「また声にでてるわよ!!誰が変態野郎だって?」


「いえ、ド変態、女装野郎です…。」


しまった……


また余計な事を言ってしまった……


覚悟しよ。


ん?


あれ?


いつものは?


ほら、何かこうド変態的な発言とか…?


ド変態的な態度だとか…?


様子を見ていてもリョウさんは何かを言ったりしてきたりする気配がない。


私の顔をじっと見て


「アンタさ、期待してんの?俺に何かして欲しい?」


な、何で急に真面目な顔してそんな事言うの?


何かいつものリョウさんじゃないんですけど…。


リョウさんは椅子ごと私の方に体を向けると


「アンタがさ、女装止めて欲しいって言うなら止めるけど俺。」


「えっ……」


「どうする?決めろよ、なあ?あまり、時間ねぇーんだよ。」


そ、そんな………


急にそんな事言われたって……


第一、私に決める権限ないと思うし…


それに時間ないって、どういう意味よ。


私が黙ったままでいると


「まっいいわ。一度ちゃんと考えてよ。」


そう言ってリョウさんは、何もなかったみたいにまたデスクのパソコンに目を移した。





考えてよったって…


別に女装してようがしてなかろうがリョウさんはリョウさんだし。


私はどちらかのリョウさんが好きって言うんじゃなくて………


好き………。


そうだよ、全部引っくるめてリョウさんだから


だからーーーー










好きなんだよ…………